日本も寒い日が
続いていることと思います。
皆さま、
いかがお過ごしでしょうか。
ニューヨークも先週
少し雪が降りました。
さて今週は、
執筆活動に明け暮れる毎日。
「プログラム・ノート」
(プログラムに載せる曲目解説)
を書いていたのですが、
今春のコンサート分の締め切りに
追われていました💧
音楽学者など専門家に頼んで書いてもらう人も多いのですが、
私は、自分の勉強にもなるので、出来るだけ自分自身で書くようにしています。
(とはいえ毎回、「どなたかに頼めば良かったかも……!」と悔みながらの
作業です。)
常日頃コンサート活動に追われている音楽家の人たちは
向こう何週間・何か月間で演奏する曲の他にも、
来年以降を見据えて、新しいレパートリーを学んでいかなくてはいけないので、
綿密に年間の練習計画を立てている人がほとんどです。
こぞって「計画魔」なのですが、
「演奏」以外のことにはなかなかそうはいかず、
どうしても後に回してしまいがちのようです。
私も例に漏れず……
資料や参考文献は、予め、コンサートごとに10冊ずつほど用意していたので、
時間に余裕がある年末年始のうちに、仕上げてしまおうと思ってたのですが……
結局は、締め切り間近に全力疾走、となってしまいました。
ラモーに関しての
文献の一部です→
(2冊は英語、
1冊は仏語です。)
一つのコンサートあたり、4~5ページ分ほど書くのですが、
「曲目解説」といっても、
情報を羅列したり、音楽的な特徴を書くだけでは物足りないので、
私だからこそ書けることはないかな……
読み手(観客)の方々の興味を惹くことは何かないかな……と
文献を片手に、試行錯誤しながら構想を練っていきます。
情報一つとっても、当時(18世紀)の文献を探し出し、 照らし合わせて確認をしていくので、 とにかく時間が掛かるものです……✒
時には、
「実際に曲を弾くと、新しい発見があったり、
インスピレーションが湧いてくるかも!」と
練習に没頭してしまう羽目になったりと、寄り道も多いのですが、
アイデアをまとめ、展開を組み立てて、
言葉を選び直したり、テンポ感が良くなるように推敲を重ね、
自分で出来る限りの知恵を絞っていきます。
最後に、音楽批評の執筆を専門にしているアメリカ人の知人に、
間違った英語の使い方がないか、
文脈がスムーズにつながっているか等をチェックしてもらって、
ようやく完成✌
ジュリアード時代に、嫌というほど論文を書いていたので、
原稿作成には慣れてはいるものの、
やはり、「弾く」ようには、すらすらと筆が進まないものです……
今回も苦労が絶えなかったのですが、
その分、奮闘した後の達成感はひとしおです🍷
そして、数か月先ではあるものの、そのコンサートに思いを巡らせ、
待ち遠しい気持ちにさせられます。
来月号はパリからのお届けになります。
皆さまもどうぞお身体にお気をつけてお過ごしください。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
ニューヨークより
濱田あや