皆さま いかがお過ごしでしょうか。
私はポルトガルに来ています。
大変光栄なことに、リスボンの「音楽博物館」にて
オリジナルのチェンバロを弾く機会に恵まれました。
なんといってもこの1782年製のチェンバロ、ポルトガルの「国宝」なんです!
フランス・ルイ16世の依頼によって、
ルイ16世の妹、クロティルド・ド・フランスのために作られた
パスカル・タスカン製のチェンバロです。
長い修復期間を経て、やっと昨年、演奏可能な状態になったそうです。
シノワズリ(中国趣味)の装飾が施され、見た目にも豪華絢爛ですが、
音色もとっても華やかです♪
現在作られているチェンバロのなかでも
18世紀フレンチ様式のチェンバロのほどんどは、
パスカル・タスカンの楽器をモデルに作られたものです。
私も今までタスカンのコピー楽器は数多く弾いてきましたし、
実際、私の持っている楽器の一つは、タスカン・モデルのチェンバロです。
そんな憧れのタスカン・チェンバロのオリジナルを弾くことが出来るなんて、
夢のような出来事!
弾いていても、
深みのある響き、そして煌めくような音色に惹き込まれてしまいます🌠
傍で聴いてられた館長さんも
「是非、また近いうちにコンサートに弾きに来てくださいね」と仰って下さり、
またこの国宝と再会する日が、すでに待ち遠しいです。
初めてのポルトガル訪問だったのですが、天候にも恵まれ
とても嬉しく印象深いものになりました!
寒い日が続きますが、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。
リスボンより
濱田あや