先週は、フランスの古楽オペラ団体「レザール・フロリサン」の仕事がありました🎶
「ル・ジャルダン・デ・ヴォワ」プロジェクトのオーディション伴奏なのですが、
予選で選ばれた歌手の人たち約100人がオーディションに参加します。
今回はリュリやシャルパンティエなど17世紀フランス・オペラ作品がメインです。
会場には、ピッチの異なる2台のチェンバロが用意されています。
1台はA=415(現代ピッチより半音低い)、もう1台はA=392(現代ピッチより全音低い)で、曲に合わせてどちらかの楽器を弾いていきます。
絶対音感があるので、突然ピッチが変わると、
聞こえる音と楽譜上の音が一致しなくなるので、
気持ち悪くなって非常に弾きづらいのですが、
さすがに長年の古楽生活で、こういうことも容易にできるようになりました☺
ちなみに、楽譜はほとんど当時(17世紀)に出版されたスコアの複製を使うので、
ト音記号/ヘ音記号以外の音部記号がたくさん使われています。
しかも、あまり見易いとは言えない楽譜を見て、
どの音が重要か見極めて伴奏や通奏低音を付けていきます。
(全部で300ページ以上あるので、ものすごい重労働です・・・💦)
前日に歌手の人とリハーサルをするのですが、たいていみんな
「わぁ~すごく歌いやすい!」
「こんなのがスラスラ弾けてさすがだね!」と感心してくれるのですが、
この裏では、準備に相当の時間がかかっています・・・
今回も、直前の1週間は寝ても覚めてもこの練習に追われました。
いよいよオーディション本番。
レザール・フロリサンの創設者で古楽界の大巨匠、
ウィリアム・クリスティさん(写真右)もお見えです。
(私も鏡越しに写真に写り込んでいました😆
写真はレザール・フロリサンのインスタグラムより)
オーディション風景(私は右端にいます)
次から次へとアリアを弾いて、
指も腕も痛くなり、ずっと楽譜をガン見しているので目にも疲れがたまってきます・・・
ウィリアム・クリスティ氏も
「Aya、疲れてない?大丈夫?」と気遣ってくれますが、
合間に栄養補給をしたり、目薬を大量にさしたりして、最後まで無事に乗り切りました☺
さすがに疲労困憊でしたが、私の一番好きなフランスのレパートリーということもあり
美しい曲をたくさん弾くことができて、満足のいく出来に終わって何よりです。
次のコンサートはバッハなので、今はまたバッハの作品と向き合っています♫
寒い日が続いておりますが、みなさまもお身体お大切にお過ごしください。
濱田あや
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